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動画の音を編集しよう② – 動画における音楽の役割【ポスプロ学園#2】

2023.01.25

動画を撮影し、編集が終わったら、音楽をどうするか考えていきましょう。
しかし、どんな音楽をどの場所から付けたら良いのか。更に、どのような音量でミックスするか、慣れていないと難しいポイントがいくつかあります。
動画に音楽をどのように扱っていくのがよいか、考えていきましょう。

なぜ音楽をつけるのか

音楽があっても無くても成立することは多々あると思いますが、なぜ音楽が欲しくなるのでしょうか。いくつかの理由を考えてみましょう。

1.音楽が無いと寂しく感じるから
音楽が無い場面があると、音が無かったり、声のみで何となく間がもたないから音楽を付ける。

2.視聴者の方々に動画の内容を分かりやすく伝えるため
音楽のジャンルや付けるポイントで、怒り・悲しみ等の喜怒哀楽を音楽で表現したり、動画の内容をよりわかりやすく伝える。

3.音楽を聴いてもらうために動画を制作する
自分で制作した音楽を発表するために動画を制作する。MVや歌ってみた動画など。

4.自分の気持ち・思いつきでつける
特に理由も無く、自分の好きな曲や好きなポイントに音楽を付けてみた。

テレビドラマや映画・色々なYoutube動画・CM・ニュースなど色々な動画がありますが、動画で観ている方々に何かしらの「事」を表現するために動画を制作していると思います。その目的を達成するためにどんな音楽が必要か、必要でないかを今一度考えましょう。

音楽の選び方

無数にある音楽の中から自分の目的に合った音楽を探すにはどうしたらよいでしょうか。まず、動画に音楽を付ける際に気をつけなくてはならない点は、著作権の問題をクリアした音源を使う事です。著作権をクリアしていない音源を無断で使用してしますと、高額な請求がくる場合があるので気をつけてください。動画サイトで使用しやすい音楽を購入できるサイトなどもあるので、そこから音楽を入手して使用するのが一番簡単で安全な方法だと思います。

どんな場面でどんなジャンルの音楽を選ぶかは、人それぞれの感覚で大きく変わってきます。更に、音楽の種類で動画の印象が大きく変わってきます。しかし、どんな場面にどのような音楽を使用するかに正解はないと思います。しかし多くの場合、動画についている音楽の種類によって、動画の印象が大きく変わってきます。動画制作者自身が作っている動画を視聴者にどのように見て欲しいのか、イメージを持つ事が大事なことだと思います。

音楽の編集

曲を決めて、音楽をどこまでひくかを決める作業は難しい作業ですが、多くの場合ひとくくりの内容を同じ曲で通してあげるのがわかりやすい方法です。話の内容が変わったら、曲を終わらせるのが良いでしょう。
しかし、曲の尺がちょうど合うことは希なので、曲を編集する必要があります。その際、フェードアウトや曲をコーダを編集して時間に合わせたり、エコー飛ばしなどをします。どのようなシチュエーションの時に、どのような編集をするかは、個人の考え方次第ですが、センスが問われる部分でもありますので、色々な動画を見て研究するのが良いでしょう。

音楽の音量レベル

音楽の音量レベルの決め方も非常にわかりにくいのですが、その動画にとって一番何を聞かせるべきか考えると、どのぐらいの音量にするのが良いか決めやすいと思います。一般的な解説動画などの場合、解説している音声を一番良く効かせる必要があるので、BGMとして曲を使用する場合、解説の音声の邪魔にならない音量にすることが大事です。色々な動画やテレビ等で、BGM音量を研究するのが良いでしょう。

最後に

動画に音楽を付けるということは、キャンパスに色を付ける作業に似ていると思います。どんな曲をどこに付けるかで、その動画の印象は変わってきます。個人の感覚が強く表れる作業になります。動画を作る事と同時に、動画で使う音楽を作曲することにチャレンジするのも良いでしょう。一般に公開しない動画でしたら、好きな音楽を使用することも良いと思いますが、インターネットや放送で使用する動画に音楽を使用する場合は、著作権がクリアできている曲を使用するようにしましょう。

この記事を書いた人
iZotopeポストプロダクションスペシャリスト
牧瀬 能彦
音響効果/選曲/MAミキサー
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