チュートリアル

EquinoxとExponential Audioリバーブの共通点【ミックスマスタリング学園】

2025.04.21

iZotopeのフラッグシップリバーブEquinoxは既にチェックしていただけましたか? Exponential AudioのStratusとSymphonyと同じパラメータで音作りすることができ、Auroraで高い評価を得たUnmask機能が追加されたEquinoxは、リバーブのデザインをより簡単にしてくれるリバーブです。

Equinoxのおおまかな仕組みを説明すると、画面左側で大まかな音作りをして、右側で詳細な音作りを行います。


左側のエリアで大まかな音作りをして


右側エリアで詳細な音作りをします

なので、実際のところプリセットから自分のイメージに近い響きを選んで画面左側のエリアを調整するだけで多くの場合は事足りるのではないかと思います。


プリセット選択画面

そんなEquinoxですが、基本的にはStratusやSymphonyといったExponential Audioのリバーブにあったパラメータを全て引き継いでいるため、どの機能がどこに移ったかを把握すればすぐに慣れることができます。

リバーブの音色はNaturalがPhoenixVerbやNimbus、Stratusでおなじみの透明で自然な響きで、Colorと書かれたものがR2やR4、Symphony譲りのコーラスがかかった個性的な響きです。


リバーブの音色選択

おおまかな音作りに使うパラメータはSymphonyだと概ね画面中央の列に集まっています。頻繁に使うパラメータが一箇所に集められて使いやすくなっていることがわかります。


Equinoxの画面左側のパラメータはSymphonyではこのあたりに配置されていた

初期反射音とテールの音色の詳細設定とコーラスの設定はSymphonyだと下の画像の赤で囲んだ部分に相当します。Symphonyではボタンを押さないとそのコントロールにアクセスできませんでしたが、Equinoxではよく使うパラメータはあらかじめ全て表面に出ています。


Equinoxのこのエリアが


Symphonyだとここに相当

フィルターのゾーンはSymphonyでは下の赤で囲んだ部分になります。


Equinoxのこの部分が


Symphonyだとこの部分に

エフェクトのセクションは、SymphonyではWarpとGateのページの中にあります。


Equinoxのこの部分は


Symphonyだとここに

BALANCEの設定はSymphonyだとMain Balanceのページの中にあります。(Topチャンネルがある場合はTop Balanceボタンが現れます)


Equinoxだとここにあるものが


Symphonyだとここに

StratusとSymphonyのプリセットはEquinoxのプリセットブラウザ下部のLegacyスイッチを入れることで表示されます。また、Equinoxでは新たなプリセットも豊富に追加されています。


プリセットでLegacyをオンにするとSymphony/Stratusのプリセットが選べる

またSymphonyやStratusに無かった機能としてUnmaskが追加されています。これはAuroraに入っているのと同じもので、ドライの音とリバーブの音が干渉する帯域を動的に検出してリバーブ側をカットすることで、響きのクリアさを保ちつつ十分な量のリバーブをかけることができます。


AuroraでおなじみのUnmask機能が


Equinoxではこの部分に

このようにEquinoxはStratusやSymphonyと多くの共通点を持ちつつも改良が加えられているため、過去にExponential Audioのリバーブを使ったことがある方であればEquinoxは手に馴染むのが早いのではないかと思われます。

Equinoxの概要と詳細な使い方は下記の動画をご参照下さい。