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How to Mix〜開始から仕上がりまで

2020.03.26


iZotope製品を使用して楽曲のミックスの始めから終わりまでを学びます。

あなたはミックス前のトラックが並んだセッションを前にしてこれから作業に取り掛かろうとしています。さて、いったい何から始めたらよいのでしょう?
このビデオでは、ミキシングにNeutron、ボーカルの処理にNectar、マスタリングにはOzoneといったミキシングとマスタリングに最低限必要なツールを用いたトラックのミックス作業、またラフなマスターの作成に至るまでの工程を解説していきます。
Music Productions Suite 3の驚くべきツールの数々やその他の機能を是非チェックしてみてください

セッションのセットアップとMix Assistantを使用した音量調整

まず初めにDAWで空の状態からセッションファイルを取り込み、おおまかな音量のバランスを決めますが、ここから何を始めていいの?と悩むところです。やみくもにEQに手を伸ばしたり、コンプレッションを掛け始めたり、空間系のリバーブやディレイを立ち上げ始めるのは避けた方が良いでしょう。最初のステップはあくまでもじっくり適正音量を決めることです。

ミックスエンジニアの多くはまず全てのトラックの音量バランスを調整し音像的な全体構成を構築することから取り掛かります。NeutronのMix Assitantは手早くミックスのバランスを取るには最適な選択肢です。Mix Assistantが設定されている無償のセッション・テンプレートが即戦力になりますので是非ダウンロードして使ってみてください。

Mix Assitantはセッションの全トラックの初期音量レベルを自動で検証、ミックス作業にすぐ取り掛かれる準備作業を行ないます。
あなたのセッションを分析中にミックス素材は主要グループ(主体となるトラック、ボーカル、ベース、ドラム、等)に分けられ、素早くざっくりとした調整が行えるようになります。

どの様な複雑なセッションにおいてもあと数回のクリックでラフなミックス・バランスを取ることが可能です。
それ以降の調整はトラックごとにVisual Mixer(Neutro 3 Advanceデモ版に無償で提供!)のフェーダーを用いて、またDAW上のフェーダを使って追い込むことができます。

ドラムや未処理素材のミックス

大まかな音量レベルのバランスを取り、トラックのグループ分けや整理が済んだら、次のステップとしてドラムの処理に取り掛かりましょう。まずはキックドラムから。キックはどの様な曲でも曲を躍進させて、曲に力強さを加える原動力になりますよね。冒頭のビデオではNeutronのTrack Enhanceを使ってキックドラムの処理を素早く行い、追ってSculptorを使って更に作り込みます。

よくドラムのミキシング中にパーカッシブな素材との組み合わせによっては濁った音になるという問題が発生しますが、これはマスキングと呼ばれるもので、二つの似通った音域領域に存在するエネルギーが重なった際に発生する現象です。これを緩和するツールとしてはNeutronのMasking Meterが大変有効で、これによりトラック間でマスキングが発生している周波数を視覚的に確認することができます。
上記のビデオでリバーブの付加、Sculptureを使用したスネア・ドラムの作り込みやハイハットやベル系パーカッションの音処理等を是非学んでみてください。

Track Enhanceを使用したベースの処理

ミキシングに魔術と呼べるものがあるとしたら、それはベースの処理に他なりません。
冒頭のビデオではTrack Enhanceを使って素早くシンセ・ベースを処理、そしてダイナミック・サイドチェイン機能を使ってシンセ・ベースとキック・ドラムの干渉を取り除いていきます。

Sculptorを使ったギターとシンセの処理
NeutronのSculptorモジュールはギタートラックの処理や加工、曲中で最適な役割を果たすための更に踏み込んだ音作りに一役買います。更にシンセもミックスに加わりますか?
Sculptorに任せてください。楽器にふさわしいプロフィールを選んですぐに音作りを始められます。

Nectarを使ったボーカル処理
冒頭のビデオではNectarがボーカルの処理に使用されています。音量の上げ下げにはNectarのAuto Level Modeを用いて目標の上限音量を-8dB付近に自動で保つ設定を試してみてください。続いてサビやバースのボーカルのダブルのバランスやパンの設定をNectarやVisual Mixer上で行います。

Ozoneを使ったマスタリング
OzoneのMaster Assistantを使えば長年のスタジオでの経験が無くても素早くマスタリングのプロセスに移行できます。ビデオ内でTonal Balance Controlを使って楽曲が各種配信フォーマットに確実に適切に変換され、音質の不具合が解消される様子をご覧ください。

それではMusic Productions Suite 3の驚くべきツールの数々やその他の機能を是非チェックしてみてください。