チュートリアル

動画のMix 入門編【ポスプロ学園#18】

2023.09.06

動画を撮影して編集をしたあと、どのように音の処理をすれば良いか悩まれている方も多いかと思います。今回は解説動画を撮影し、その後音楽と効果音を追加していく事を想定して、どのように編集していくのが良いか、解説していきましょう。

1.音の最終レベルをどのレベルにするか

音の処理に入る前に必要ことは、ターゲットにするラウドネス値を確認することです。プラットフォームによってラウドネス値が違うので、その数値を調べておきましょう。
テレビでは-24LKFSに設定されていますが、動画サイトでは-14LKFSの場合も多くあります。完成したあと自分で観るだけでしたら、自分で聞きやすいレベルにしておけば良いと思いますが、ネットにアップロードする際は、そのサイトで基準となる数値に仕上げるようにしましょう。

2.撮影時に録音した音声を処理する

撮影時に録音した音声を処理していきましょう。
このプロセス時に大事なことは、最終的にターゲットにしているラウドネス値に、ある程度近づけておくことです。その状態で、音がどのように聞こえるか確認しながら、音のバランスを整えていきましょう。
この時に、RX等を使用してノイズの処理をしましょう。
RX 10 AdvanceのLevelerを使用すると、簡単に音のバランスを揃えることができます。
その他必要に応じて、コンプやEQ等を使用して音声の処理を完了させましょう。
更にInsight 2を使用して、常にラウドネス値を管理しながら作業を進めると、ラウドネス値管理がしやすくなります。

3.BGMとSEを付けていく

音声の処理がある程度終わったら、BGMの選曲と編集をしましょう。更にSEも付けていきます。その後、整えた音声を聞きながらBGMのレベルを調整しましょう。音声が聴きにくくならないレベルにすることで、観やすい動画に仕上げることができます。

4.最終的なMixとバウンス

BGMとSEが完成したら最終的なMixの作業をします。
BGMやSEが入ったことで聞き取りにくくなった音声を再調整したり、BGMとSEの微調整をします。
あまりにも調整する箇所が多い場合は、再度音声の調整からやり直す方が、作業効率が良い場合もあります。
この際もInsight 2等で、レベルを管理するようにしましょう。
Mixが完了したら、バウンスして音を1本化します。

5.納品形態に合わせたラウドネス値に調整

最後に1本化した音を納品形態に合わせたラウドネス値に調整します。
この際、RX 10 Loudness controlを使用すると、簡単にターゲットの数値に変更することができます。
調整が完了したら、音の問題がないか最終確認して完成です。

最後に

音の処理は耳で判断しなくてはならない部分が多く、難しい作業でもありますが、他の動画やテレビなどのバランスを参考にして、Mixを進めるのが良いでしょう。
音を聴きやすくすることで、観やすい動画に仕上げることができると思います。
色々な製品を使用して、効率よく作業して頂けたらと思います。