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動画の音を編集しよう① – 聞きづらい声を編集する【ポスプロ学園#1】

2023.01.11


動画制作をされている方には、音の編集をどうしたらよいかわからない方も多いかと思います。音も問題があるときに、どのような対処をするのが良いか、考えてみましょう。

『声が聞こえづらい』
声が聞こえづらい状況は、いくつかの原因が考えられます。

環境音がうるさくて、声が聞きづらい

繁華街や工場などの環境音が大きくて声が聞きづらい場合、どのような対処をするのが良いでしょうか。

1.収録の際にマイクを使用し、口元になるべく近づける。
カメラやスマホの内蔵マイクだけでは、どうしても音源からマイクの距離が出てしまいます。環境音がうるさい場合は、マイクを使用して声が一番よく録音できるようにしましょう。

2.iZotope RXなどでノイズを減らすための編集を試みる
動画編集の際、声が聞きづらいのが気になった時、非常に心強いのがRXです。RXを使用することで、色々な方法で音を聴きやすくすることができます。RXユーザーのために、iZotope AsiaのYoutubeチャンネルには多くの動画が用意されてるので、是非参考にしてください。

3.アフレコをする
聞きづらい声をどうしても直したいときは、その部分だけアフレコをして、聞きにくい声の部分と差し替えましょう。プロの現場ではアフレコの声を録音することを「オンリー」といいます。オンリーを録音する際は、元々の収録現場で録音することによって、差し替えたい元の音と同じような環境で録音することができるので、差し替えた音の前後のつながりが良くなります。もし、完全に違う場所でアフレコをする際は、RX Ambience matchを使用したり、Dialogue Matchを使用すると、アフレコした音と元の音を簡単に馴染ませることができます。

声が響いていて、声が聞きづらい

声が響いてしまってる際も、環境音がうるさい時と同じような方法で対処するのが一般的です。RXを使用する際に便利なのが、Dialogue De-reverbとDe-reverbです。響きを軽減したいときは是非試してみてください。

声が小さくて聞きづらい

収録した動画をあとでチェックした際に、声が小さくて聞きづらい場合を考えてみましょう。

1.録音レベルが低すぎて声が小さい
録音レベルが低い場合、収録する前に録音テストをして、録音レベルを確認しましょう。基本的なことですが、これを怠って収録をして失敗する方も多くいます。撮影をする前は、機材のチェックをしっかり行いましょう。録音レベルを高く設定してしまうと、大きい音の入力があった際に歪んでします事もあるので、何度かテスト録音をして、適切な録音レベルに設定しましょう。

2.前後の声のレベルがちぐはぐで聞きづらい
声が大きかったり、小さかったりする場合は、DAWや編集ソフトのオーディオ編集機能で、低く感じる声を大きくしましょう。RX Levelerを使用すると設定した音量レベルに、声の全体レベルを揃えることができます。Levelerを使用することで、声のレベル調整を大幅に時短することができます。

多くの状況で、一番の解決策は撮影をやり直すことです。それが難しい場合は、オンリーを録ったり、RXを使用して音を修正することになります。撮影をする際は、しっかりテストをして、映像も音の状況も確認してから収録をするようにしましょう。収録したあとは、RX等を活用していくとかなり改善される場合もあるので、是非活用してみてください。

この記事を書いた人
iZotopeポストプロダクションスペシャリスト
牧瀬 能彦
音響効果/選曲/MAミキサー
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