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新しくなった RX 10 De-Hum Adaptive Dinamic Mode

2023.03.08

RX 10 De-Humは、以前のDe-Humより簡単にノイズの編集ができるようになりました。De-Humの新しい機能Adaptive Dinamic Modeについて解説します。

RX 10では、De-Hum DynamicモードにAdaptive mode機能が追加されました。この機能の特徴は、今まで必要だったLeanが不要になり、RXが自動的にハムノイズを判断し、軽減することができるようになりました。

そして、Adaptive mode最大のメリットは、同一音源内にある、異なったタイプのハムノイズが含まれていても、一度に編集することができます。
例えば、複数人で同時に違う場所からの配信している音声を処理する際に、それぞれの場所から違ったハムノイズが発生していて、話者が変わるたびにハムノイズが変化するような音源の場合、このAdaptive modeを使用すると一度に処理を終わらせることが可能です。

Sensitivityを調整することで、取り除くハムノイズの量を調整できます。
Bandsを調整することで、ノッチフィルターの数を調整できます。複雑なハムノイズの処理をするときに数値を上げていくと、ハムノイズを更に軽減することができますが、数値を上げすぎると、残したい音に影響が出てくるので、必要最低限の数に設定するのがお勧めです。
画面左右にあるRange selectorsを調整すると、自分でハムノイズの処理をする帯域の上限と下限を調整することができるので、必要な帯域だけにDe-Humの処理をすることができます。処理が不要な帯域の音質を守ることができるので、可能な場合は設定することをお勧めします。

このAdaptive modeはリアルタイム処理するためには設計されていないので、オフライン処理する際にご使用ください。
De-Humをリアルタイム処理する際は、Static modeで、Liniear-phase filtersをオフの状態で使用することをお勧めします。

RX 10 De-Humについて、iZotope Asia Youtubeにも解説がありますので、あわせて参考にして頂けたらと思います。

RX 10で新しくなったDe-Humは今まで以上に簡単に使用できるようになりましたので、RX初心者の方にも挑戦して頂けたらと思います。