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RX 7からRX 8で進化する8のポイント

2021.04.27

先日SNSでのアンケート結果から、実に多くのRXユーザー様がRX 7のまま使用されていることがわかりました。
バージョンアップで追加された新モジュールばかりに注目が集まっていますが、実は既存モジュールでもRX 7から大幅な性能改善を果たしたモジュールも多く存在しています。
このコンテンツではそんなRX 7から8へのバージョンアップで進化する8のポイントをご紹介いたします。

1:一聴してわかる”Dialogue Isolate”の大幅な性能向上

時間の経過は機械学習の進化と直結します。RX 7 Advancedにも搭載されているモジュールDialogue Isolateではバージョンアップにより”Ambience Preservation”の性能が大幅に向上しています。
ノイズリダクションを極端に絞った場合でも、より自然なダイアログを残すことができ、オーディエンスにダイアログの言葉を確実に伝えることができるようになりました。
“Ambience Preservation”は、群衆、交通、足音、天候、その他の特性が大きく変化するノイズなど、静止していないバックグラウンドノイズから音声対話を分離するように設計されています。特に、S/N比が低い条件でダイアログのレベルを上げるのに効果的です、是非体験版でお持ちの7とRX 8の違いを試してみてください。

2:業務用途に最適化された”Batch Processor”の改善

同じ条件で録音された膨大なファイルを一度に処理できたら、そんな業務ニーズにより直感的な操作性で応えることができるようになりました。
取り込んだファイルを統一されたフォーマットで書き出すことや、複数の指定フォーマットで同時書き出しすることも可能です。
特にゲーム制作など膨大なサンプルを編集する業務シーンで重宝するアップデートと言えるのではないでしょうか。
しかもこの機能はRX 8 Standardからご利用いただけます。

3:秒で日本のメジャー動画サイトにもラウドネス値を適合させる”Loudness Control”

RX 8 Standardに搭載された新モジュールの中でも、最もよく利用されるモジュールかもしれません。
“Loudness Control”は動画配信サービスを頻繁に利用するクリエイターにとって理想的です。動画配信サイトの提供するラウドネス値に、音声レベルを一発で準拠させるため、A.I.アシスタントのノイズ除去処理と組み合わせることで、最も時短できるソリューションが音声処理が実現したと言っても過言ではないでしょう。

4:v7の最高クオリティがv8の最低クオリティに、Music Rebalanceの性能大幅改善

7から最も進化したモジュールは何かと言ったら、このモジュールをあげる方が多いでしょう。これまで高負荷から最高クオリティでの処理を敬遠していたユーザーにも、より扱いやすく、明瞭な分離を実現できるようになりました。
特に性能が向上したことにより、音楽だけでなくダイアログから背景音を分離するようなケースに使用する方もいらっしゃいます。
分離したファイルをパラアウトできるようになり、アイデア次第でより様々な活用ができるよう使い勝手も向上しています。
このモジュールはRX 8 Standardにも搭載されています。

5:除去でなく”調整”できる事に意味があるGuitar De-noiseの搭載

世界中の放送局で使用されるRXを、ミュージシャンにとってより身近にしたのがこのモジュールでしょう。
確かにRX 7でも、De-humやDe-clickなど各種搭載モジュールを使いこなせばアンプや弦のこすれ、ピックのノイズを処理することはできました。
しかしこのモジュールではよりダイレクトにそれらのノイズにアクセスすることで、弦のこすれを”時に目立たせたり”と、楽曲のイメージに合わせた調整が可能になっている点がとても音楽的です。

6:50万円以上の業務機のみ搭載されていた機能を、Advancedに2つも新搭載


Advancedグレードの目玉として紹介されるのがこの2つの新たなモジュールです。
アーカイブメディアを多く扱う放送局などで特に重宝されるワウやフラッターの解消、これまで50万円以上の業務ソフトウェアなどでしか実現できなかった機能をRXがついに搭載しました。
そしてハードカットオフを避けられない既存のビデオ通話によって失われた高域や欠損帯域を修復するSpectral Recovery。
冒頭に紹介したDialogue Isolateの性能改善も含めて、RX 8 Advancedにあげる価値はここにあると行って良いでしょう。
StandardユーザーがAdvancedにあげる場合であれば、De-WindやDialogue特化の複数モジュールも併せて手に入れることができます。

7:見逃せない多数の”その他”改善

・横スクロールが出来るようになりました
・一度に読み込めるファイル数が16から32に増加
・ニューラルネットが20k以上の音も処理するようになりました
・64bitのwavファイルが開けるようになりました
・Audio Device Inputで内蔵マイクが選択可能になりました
・RX 7からRX 8へキーボードショートカットが自動で移行します
・Dialogue Match調の色をSpectrogram SettingsのColor mapに追加
・MeasurementsにあるSpectrumモジュールの画面がより小さく出来るようになりました
・De-Essのメーターの改善
・稀にRXで左チャンネルだけ再生されてしまうバグを修正
・32bit Integer wavファイルへのディザー処理が向上
・32-bit Integerもしくは64-bit float wavファイルがRXにインポートされると、処理のために32-bit floatに変更されます。そのため32-bit floatフォーマットのノイズがより均一になるように、より正確なディザリング追加しています。

最後の8つ目は何か??
いかがでしょうか、メジャーバージョンアップにふさわしい多くの進化があることがわかると思います。
もちろんどんな高機能を搭載しても、使いこなせなければ意味がありません。
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